ダイエー立川店・閉店の日
日本が高度経済成長に沸き立っていた1970年、立川駅前にオープンした「ダイエー立川ショッパーズプラザ」。
8階建てで"疑似デパート"とも言えるようなスタイルの大型店、まさに元気だったあの頃のダイエー。
関東の中でも屈指の古参店でしたがついにお別れの時がきました。閉店当日のレポートです。
2014年2月28日、ダイエー立川店はいつもと変わらない姿でそこに建っていました。
いつもと違うのは黄色い「売りつくし」の幕とやけに忙しない店の前。
この窓はいつ見てもカッコいいです。ここの角の処理が特にお気に入り。
普段と違うその雰囲気に、たくさんの人が足を止めていました。
ずいぶん何度も見た気がする営業終了のお知らせ。
（閉店売りつくしを見たのは東大和、和歌山、藤森、鳴子、金山、町田、志木に続いて8店舗目です）
入口の前にも大きな看板が。
セールの繰り広げられる店内。「増税前 まとめて買えばお買い得！！」のPOPが泣かせます。
増税のころにはこの店舗はもう無いのです…
レトロなカート達も最後の大活躍。
食品売り場もセール中。
空の棚もありました。
まさかのパック用トレイも売られています。なんでもありの売りつくし。
エレベーターで上の階へ。
最後に屋上へ行かせて欲しかった…というのは欲張りすぎでしょうか。
この床の模様は当時の定番だった気がします。
トポス色の枠も閉店を告げていました。
窓越しに見るこの景色も見納め。
上りしか無い丸ボディのエスカレーター。これも記憶だけの存在になってしまいます…
人も多くなってきました。
地下への階段。入口の横にあるという不思議な構造でした。
だんだんと時は迫ってきます。
気づけばすでに17時半をまわっていました。
店員さんも最後の呼び込み。最後の活気を見せるダイエー立川店。
いつのまにか垂れ幕は上げられていました。
しかしまだまだ売りつくしは続きます。
溢れんばかりの人。
やっぱり閉店時間の18時を過ぎてもどんどん出てきます。
そして、もうすっかりあたりも暗くなった頃…
閉店セレモニーが始まりました。店の前が狭いので店内で店長さん最後のご挨拶。
セレモニーが終わり、遂に最後の時が。
たくさんの人の拍手に見送られ…
ダイエー立川店、43年間の歴史に幕が降りました。
しばらくして裏のシャッターも…
音を立て閉まり行くシャッター。
完全に閉まりました。
数時間前とは打って変わり、静かな店の前。
照明も落とされました。
ただ静寂があるのみです。
トポスの文字があったからか、最後にこの看板を撮っている人が結構居た気がします。
最後までカッコいいビルでした。
もう、この建物に明かりが灯る事はありません。
でもたくさんの人の中に思い出として生き続けるでしょう。
43年間もここに根付き、多くの人が訪れたという事実は永遠に変わりません。
さようなら。
〜ダイエー立川店・閉店の日 完〜
2014/5/3作成開始