Nikon COOLPIX P1(2005)
デジカメ黎明期の90年代後半は、回転レンズの機種やPCカード一体型などあえて正統派カメラスタイルを避けていたように見えるニコン。
そんなニコンが「普通のカメラ」っぽいスタイルで出したのが00年のCOOLPIX880。この機種はホールディングがしやすいよう、本体のグリップが大きく取られていました。
以降、クールピクスは"ナイスグリップ"と名付けたこのスタイルを引き継いだ機種を後年まで販売し続けます。
…で、COOLPIX P1です。まだナイスグリップを引き継いでますね。
というか、この機種を最後にグリップは途絶えてしまったようです。
いわば「ナイスグリップ最後の継承者」。
シールからもわかる通り、この機種最大の特徴は「世界初のWi-Fi搭載デジカメ」なこと。
ただし05年なので、今の機種みたいにスマホに転送…とはいかず、Windowsのみで設定も面倒だった様子。
設定が大変そうだったので今回は試していません、悪しからず。
Wi-Fiに目がいきがちですが、800万画像、1/1.8CCDとコンパクトではハイエンドなスペックです。
もちろんニッコールですが、同時期のCOOLPIX7900のようにEDレンズではないようです。
Wi-Fiモジュールは肩についており、通信中は青く光ります。
反対側に端子類。
モードダイヤルは軽く、気づいたら回ってたりします。
動作は機敏で、今でもストレス無く使えます。
背面。操作系もほとんど完成してます。Wi-Fiモジュールの出っ張りがわかりますね。
モニターが大きくなり、光学ファインダーは無くなりました。
設定はアイコンが並んでいて、始めて見るとなにがなんだかわからず戸惑うかも。
Wi-Fi接続モードにするとロゴが出てきます。
裏側。フラットなデザインにも出来そうなところ、あえてホールディング重視のためグリップを付けてるのがわかりますね。ニコンのやさしさを感じます。
Wi-Fiがついてるので技適マークがあります。
メディアはSD、バッテリーはEN-EL8で、屈折光学系のSシリーズにも使われたものです。
==試写してみる==
※基本カメラ任せのオート撮影です。画像はすべて縮小リサイズしてあるので、参考程度にどうぞ。
ニコンは昔からあっさり目な写りですね。
このあたりのデジカメの進化は早く、04年組にくらべダイナミックレンジもずいぶん広くなってます。
ナチュラルです。
リサイズしているのであれですが、桜の花びらもちゃんと解像してました。
世界初のWi-Fi搭載しに目がいきがちですが、カメラとしてもしっかり造られたニコンらしい機種です。
800万画像で大型センサーなので、明るいところなら普通に使えますね。
==主なスペック==
800万画像 1/1.8 CCD、原色フィルター、3.5倍ズームレンズ(35mm換算36-126mm、F2.7-5.2)
電源:EN-EL8
記録:SD(2GBまで)
2019/6/7作成開始