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「昭和のスーパー」が目指した究極形？ショッピングセンターノアで遊んできた
時は1989年、埼玉県野田市に1つのショッピングセンターがオープンします。その名も「NOA」。野田駅と愛宕駅の間に出来たからそれぞれの頭を取ってノア。
ここはジャスコを核店舗に、映画館やボウリング場などを併設した巨大ショッピングセンターでした。
そして…なんとここ、巨大観覧車を持った遊園地までくっついているのです。これは行くしかない！というわけで行ってきました。
ここが核となる「ショッピングゾーン」。メインテナントはジャスコ、今はイオンノア店。
普通だったら「イオン野田店」とかでもおかしくないのに、わざわざSC名称がつけられている所に本気度を感じます。
今回は番外編ということで…目指すは道路の反対側にある「レジャーパーク」。
よく見ると「ドライブインシアター」の文字が残ってますが2007年に閉鎖されています。
地下を潜って道路を超えられるようになっています。右側の仏壇屋さん、昔はなんだったんでしょうね…
それでは地下へ。
エスカレーターは上りです。
なんか遺跡のような…面白い造りをしています。
しかし、すでにこれは単なるジャスコを超えてますよ。早くも凄いぞノア。
昔は噴水でもあったのでしょうか。
レジャーパークへのトンネル。
SONIC TUBE。
たぶん天井のネオンがソニックするんだと思います。暗くなったら光るのかそれとも止められてるのか…
早くから遊園地という「非日常」への扉を感じさせる粋な演出がされていたのでした。
そんなソニックチューブを抜ければレジャーパークへの上り階段。
上りはエスカレーターで。
やってきましたレジャーパーク。とても広くて木が多く、最近のショッピングモールとは全く違った印象です。
目指すは「もりのゆうえんち」なのですがこの看板、気になる所がありますね。
このもはや看板の役目を放棄した白いプレート。
ショッピングセンター建設にあたってとか興味深い内容が書かれてるのですがほとんど読み取れません。
しかし…唯一はっきりと残る緑色のイラスト。ノア全体を横から書いた図なのですが…
もはや伝説と化している？古いジャスコのロゴが！！
…なんて興奮していたら到着です。
やっぱり遊園地っていつになっても少しわくわくしますね。
いざ入場！
おお、のっけから屋上遊園地風味なテンションです！
バッテリーカーにモノレール。
この雰囲気、たまりません！
確かにたいして広くはありませんが、ショッピングセンターの中にあると考えればかなりの広さです。
屋上遊園地から始まったスーパーの遊園地は、バブルで遂に"本物の遊園地"へと辿り着いたようです。
入場は無料で、アトラクションに乗るには利用券を買うシステム。
そして…ここの名物といえば…
大観覧車です！ジャスコよここまでやるのか！すごいぞ！
イオンになる前までここには大きく「JUSCO」の文字とJがくるくるした旧旧ロゴがつい最近まで掲げられていました。
乗ってみましょう。
いざ、13分の空の旅へ。
ゆっくりと上がっていきます。
この遊園地、さすがにこの規模ともなると運営はイオン…ではなく「泉陽興業」という遊具メーカー。
もちろん園内の遊具はほとんど自社製です。
森の中から紫の看板が顔を出しました。
遊園地とジャスコ。ダイエーですら出来なかった夢の空間がここに。
住宅街の中にある観覧車って新鮮ですね。
…と、ここで気になる物が…あとで行ってみましょう。
ショッピングセンターの全景。
空の旅を終え、地上へと戻ってきました。
うーん、いちいちいい感じ。
あ！あなたは！
おじさん！福岡のダイエー地下で交通整理してましたよね。
遠い親戚でしょうか…もともと遊園地出身だったんですねこの人。
ゲームコーナー。
あんまりみないスゥイートランドIIがありました。94年のモデル。
時代を感じる操作パネル。素敵です。
気づけば青空に。いい時間を過ごせました。
遊園地を出ると…これ、噴水だったみたいですね。今は枯れてます…
「森の遊園地」の名前がまさにぴったりなくらい、木の多いショッピングモールです。
そんな中を進んでいくと…
…！！
やっぱり残ってる！
「お車の映画館」！
そうです。ドライブインシアターです。まさか残ってるとは…
案内板の中には閉鎖のお知らせが貼られていました。
しかし…ふと中に目をやると…
…再びびっくり！！
スクリーン残ってます！！
これ、うまくやれば復活出来るんじゃないでしょうか…
全国にあったドライブインシアターが全滅してから久しいですが、ここまで設備が残ってるのは珍しい気がします。
ふぅ…濃すぎるぞショッピングセンターノア。すばらしすぎます。
パノラマカー乗場。たぶんもう走ってないと思います…
案内板。アーチに時計、カラフルな色使いと当時風味。
遊び疲れたらショッピングゾーンへ。
階段を戻ります。
ジャスコについたらフードコートで一息。
ここもいい雰囲気です。バブル初頭の感じがすごくします。
もちろん、まだまだ遊びたければ…
ボウリング場に行くもよし。
映画館だってあります。
食品スーパーから始まり駅前で大型化、衣料品から日用品までなんでも揃うようになっていったスーパー。
70年代に入ると戦後の復興も一段落、人々も豊かになり物資は行き届いていきます。
そんな中、次に目指したのは「買い物の場に留まらない空間」だったのではないでしょうか。
屋上遊園地、ボウリング場、イベントスペース…数多くのスーパーにそんな設備が用意されました。
そして、ついに本物の遊園地をオープンさせてしまいました。
バブル崩壊後、このような無駄とも言える装備をしたスーパーも減っていってしまいます。
もしかしたらこの頃までが、70年代から続いていた元気なスーパーの流れを汲む最後の時代だったのかもしれません。
という考えすぎな話は置いといて…今日もノアショッピングセンターは元気に営業中です。
みなさん、是非この素敵な空間を味わってみてください。大人は懐かしく、子供は純粋に楽しく。きっと楽しめるはずです。